当帰は漢方薬の当帰芍薬散や、一般用医薬品のルビーナめぐりを始めとして多くの医薬品に配剤されている生薬であり婦人病の症状に効果的である。
DATA |
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植物の名前 | トウキまたはホッカイトウキ |
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学名 | Angelica acutiloba |
所属科 | セリ科 Umbelliferae |
薬用部位 | 根(湯通ししたもの) |
・精油:リグスチリド
薬理作用は抗喘息作用と鎮痙作用がある
リグスチリド
・ポリアセチレン化合物:ファルカリノール
薬理作用は抗侵害作用がある
ファルカリノール
主な薬理作用として子宮の機能調整がある。
その他にも鎮静・鎮痛、利尿、ビタミンE欠乏症への拮抗作用、抗菌作用がある。
婦人病(月経不順など)に用いられる。
その他にも冷え性、強壮、鎮静、鎮痛(腹痛など)、貧血の症状にも用いられる。
長期間あるいは多量に使用すると、咽喉痛・鼻孔の灼熱感などの虚火上炎(陰虚火旺)の症状が現れる。
このような症状が現れた際には金銀花(通称スイカズラ)などの冷涼剤を配合すると良いとされている。
修治とは、生薬原料に行う、蒸す、煮る、炒めるなどの加工操作のことで、特定の効果を高めたり、生薬の副作用を弱めたりすることを目的とする。帰頭と呼ばれる根っこの頭の部分は補血の作用を示し、帰尾と呼ばれる支根の部分は、血液の正常な循環を促進する、行血の作用を示す。單炒と呼ばれる修治(しゅうじ)を行うことで、止痛(しつう)の作用を示す。また、酒で炒める、酒製(しゅせい)と呼ばれる修治を行うことで、月経を起こさせる通経の作用を示す。
ちなみに、赤い丸で囲まれた部分が帰頭の部分で、帰尾は赤丸以外の部分となる。