講演者:サデギアン・モハマッド・タギ(タギ建築環境コンサルタント所長)
講演はアジアの東西端に位置するイランと日本の地理的関係の説明から始まった。
イランは日本の約5倍の国土面積を有していて、気候的に多様で首都テヘランは約2000mの乾燥高原に位置しているが、北部のカスピ海よりは湿潤地帯で水稲耕作も行われており、人種もペルシャ系(アーリア人)からクルド系、モンゴル系など多様である。
講演ではスライドを使い、乾燥地帯の中庭式邸宅や家族を大切にする一般人の住居、遊牧民のテント生活、西部のカッパドキアと似た岩山の住居など、建築の熱的な性質を活かした環境創造技術と、地域の良さを生かす独自の建築文化が紹介された。
日本建築について風土に親しみ、自然を愛した伝統の知恵があまりにも失われているのではないかとの感想を述べた。
文責:前田 准教授
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