柱の道

 柱を作る上で意識したのは,どれだけ人を引き込むかということ。その上で重要になったのが,どれだけ柱に緊張感を持たせるかであった。遠くからでも柱の緊張感が伝われば,「あれは何なのだろう?」という興味が沸くはず。興味が沸けば近くに来て見たくなる。そうすることで,この展示へと人を導きたかった。また,一定の形のCUBEを不規則に積み上げることでその対比も面白いと思った。

 パネルに関しては取って付けたようなものではなく,柱の一部としてパネルを展示したかった。そこで柱の凹凸を利用して,パネルをはめ込むようにした。そうすることで柱と一体化した展示になった。

 これらの柱は他の2つの展示物の象徴であり,それぞれの展示として人を導く役割を果たしている。そしてこの道を通ることで,それぞれの展示作品にたどり着いたときには,どういう経緯でその空間ができたかをわかる様にした。

 最初これらは柱ではなく,門が連続したものだった。しかし,構造上難しかったため,最終的に柱ということになった。また,柱にすることで,門が何個も同じように連続した空間になるのではなく,一体一体に違う凹凸を持たせることで,空間に面白みが出たように思う。

      

 

CUBE

 毎年,大学祭の作品は小さな模型が中心になり,パネルの展示の仕方まで力を入れることができなかった。そこで,時間をかけ話し合い,今年はパネルの展示の仕方を工夫することになった。そして,どういう形で展示するかを考えたとき,毎回小さな模型を作っていたので,今年は空間を幾つか作り,そこにパネルを展示しようということになった。

 しかし,空間を作ろうとした時,なるべくお金の掛からない素材を使いたかった。そこで目に付いたのが「ダンボール」であった。ダンボールであれば加工しやすく,重ねて使えば強度もあった。そして何より「タダ」という響きは魅力的であった。

 次にどういった空間を作るかを話し合った。その中で出たのがパズルであった。パズルのように箱型のCUBEを作り,それを組み合わせ様々な空間を作ることによって,面白い作品になるのではないかと考えた。

 今回の大学祭の作品は3つの作品からなっている。柱の道は大学祭の作品についてのパネルとなっており,次に見える作品はモエレ沼公園のパネルである。これらの作品はAC(アーキテクチュラル・クラブ)が行った活動の一部をパネルにしたもので,それらのパネルをどのように見せるかをグループごとに別れ,話し合い,試行錯誤の上できた作品である。

      

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